ロサンゼルスの空気がキレイになったよ!なんで車社会なの?

ロサンゼルス 生活と情報

 


 

 

こんにちは。
今回は、ロサンゼルスの街の空気が、なんと世界主要都市の中で最も空気がきれいな街に選ばれました(IQAir調査)。といった記事はよく目にしますが、ではどのくらい変わったのかをわかりやすく説明して、コロナウイルス感染拡大による街のロックダウンが引き起こした現象の一つとして、ブログ記事に残そうと思います。

 

 

ロサンゼルスの大気汚染の原因

 

過去にロサンゼルスへ旅行や仕事、移住をしたことのある方は、空気の汚さを実感していると思いますが、この街の大気汚染は、”全米1位”になる程、空気の汚い街なんです。

 

・西海岸の青い空とヤシの木
・空気が乾燥していて気持ちの良い気候
・ロサンゼルスで気持ちの良い朝をリフレッシュ

 

この様なリゾートとエンターテイメントのイメージが強いロサンゼルスですが、大気汚染による体調不良や、喘息などで悩まされる人も少なくありません。ここまで大気汚染になる原因は、”車社会が引き起こす大気汚染問題(スモッグ)”です。

 

どこに行くにも車が必要なロサンゼルスでは、基本的な移動スタイルは、1人につき1台の車での移動です。通勤通学で移動する人、仕事で走る人、買い物に出かける人。。。ではなぜ、ロサンゼルスは”車社会”なのか。ちょっと歴史のお話しになりますが、サクッと掘り下げてお話ししてみたいと思います。

 

ロサンゼルスは、なぜ鉄道が少ないの?

 

1920年、ロサンゼルス5郡の人口約115万人でしたが、10年後の1930年には約260万人と倍以上に人口が増加します。全米での都市圏の街の規模として、1920年は全米第11位でしたが、1930年には5位になる程の規模へと成長するほど、ロサンゼルスに人々は仕事を求めて流れて来ていました。

 

人口は増え続けていたロサンゼルスですが、1920年代後半から1930年代にかけて、ロサンゼルスの空気(大気環境)は年間を通じて、大気汚染問題など全く無く空気はいつも澄んでいました。その理由は、約3,000両の路面電車が人々を輸送していたからです。当時のロサンゼルスは、自動車ではなく電車が発達していた為、人々は鉄道を移動手段として利用する事が当たり前の時代だったので、今よりもきれいな環境の中で街が栄えました。

 

当時パシフィック エレクトリックという公共サービス会社が所有していた公害を出さない路面電車システムは、ロサンゼルスと他の56都市の間を何千人もの通勤者を運んでいましたが、現在では、

 

この鉄道は存在しません
線路は全て取り外され、線路の跡地は全て道路舗装され、鉄道車体は全て破壊されました。

 

ロサンゼルスの街から鉄道のシステムを崩壊させたのは、大手自動車メーカーGM社をリーダーとして、石油会社、タイヤ会社、その他自動車メーカーを集め、自動車社会を作り上げたのです。つまり鉄道のシステムを崩壊させる事で、利益を受けることになった企業で築かれました。

 

1家に1台という自動車業界の夢を実現させるためには、電気鉄道は目の上の瘤でしかなかったのです。自動車業界は鉄道がなくなりさえすれば、全米の都市住民が代替の交通手段を探さざるを得なくなると考えました。そこで大手自動車メーカーGM社は、乗用車とバスの販売台数を増やす為、鉄道路線の崩壊を決意し実行したのです。

 

鉄道がなくなれば、車が売れる。
車が売れれば、ガソリンが売れる&車の消耗品が売れる。

 

 

ロサンゼルスの街から鉄道が消え、車社会に変わってしまいましたが、この時代から大気汚染(スモッグ)問題が生じるのは言うまでもありませんね。

 

 

常に大渋滞

 

この写真を見れば大気汚染問題は、コロナウイルス感染拡大による街のロックダウンが引き起こした現象で、どれだけ空気がキレイになったのか詳しく説明をしなくても分かりますよね。

 

 

 

ロサンゼルスは、全米第2位の大きな都市です。近年人口増加に比例して車の交通量も増え続けています。その為、30キロほど車移動するだけでも、時間帯やタイミングによっては1時間半〜2時間近くかかってしまう事もあります。かといって、公共交通機関を利用しても同じ渋滞の中の移動なのに、その上各停留所で留まりながらの移動になるので更に時間もかかる事になり、結局自分で車を運転して移動した方が、時間を無駄にしないと言う結果になってしまいます。

 

 



ロサンゼルスの渋滞時間帯

 

先ほどもお話をしましたが、ロサンゼルスは全米第2位の大きな都市です。そして、アメリカでは同じ国内でも時差があることはご存知ですか?ロサンゼルスとニューヨークでは、3時間の時差がありニューヨークが先に進んでいます。中央のテキサスだと、2時間の時差で、テキサスが先に進んでいます。逆にハワイだと、3時間時差があり、ハワイは3時間ロサンゼルスよりも遅く進んでいます。国内で時差があると言うのは意外と不便ですよ。

 

さて、アメリカ経済の中心はニューヨクになります。その為、ニューヨークの時間帯で仕事をしている会社も多くあるので、ロサンゼルスの通勤時間帯も、時差の影響で変わってしまいますよね。

 

ニューヨーク時間の朝9時から業務開始だと、ロサンゼルス時間では、朝6時から業務開始になります。また、ロサンゼルスの時間で仕事をしている会社は、日本と同じ様に朝9時〜18時までの業務時間になります。そして、営業時間の長い会社で勤務の場合、残業はしないのでシフト制になっています。

 

そうなるとロサンゼルスの渋滞時間帯は、ほぼ1日中になってしまいます。

 

5時から通勤ラッシュ渋滞開始。

・ニューヨーク時間に合わせて働いている人たちの通勤
・ロサンゼルス時間で働いている人たちの通勤
・シフト制で働いている人たちの通勤

11:30頃に、朝の通勤ラッシュ渋滞が落ち着きます。

 

(約2時間の休憩)

 

13:30くらいから、帰宅ラッシュ渋滞開始。

・ニューヨーク時間に合わせて働いている人たちの帰宅
・ロサンゼルス時間で働いている人たちの帰宅
・シフト制で働いている人たちの帰宅

21:00頃に午後の帰宅ラッシュ渋滞が落ち着きます。

 

 

アメリカの高速道路は、片側車線が6〜8車線ありますが、写真の様に全て渋滞で止まってしまう程、車の数が多いです。そして現在、コロナウイルスの影響で街がロックダウンした事により、交通量が急激に減った事で、全く交通渋滞がなくなり空気が綺麗になったと言うことです。

 


 

まとめ

 

大気汚染を数値で表しても、一般の人たちにはさっぱり分かりませんよね。私も(ppm, µg/m3といった単位)単位で表されてもわかりません。かと言って、どう表せば良いのかと聞かれても表しようがないです。。。そこで、数値を使わずに空気が綺麗になった事を分かりやすく説明をすると、

 

・車で走行中、虫の死骸がフロントガラスに付着する。

郊外に行けば当たり前の事ですが、ロサンゼルスの市街地を車で走行しても、フロントガラスに虫が付着すると言うことはありませんでした。

 

・アレルギー反応

 くしゃみが出たり、目がかゆくなったり、どう考えても花粉に反応しているのではないかといった症状が始まりました。

 

いかがでしょうか。これでわかりやすい説明になってますかね。笑笑

 

私はロサンゼルスに移住してから、毎年9月頃にデザート地区(砂漠地区)に咲くサボテンの花粉にアレルギー反応がありましたが、この時期にも花粉反応が起こるのはロサンゼルスに来て初めての事です。私は、花粉症は治った!もしくは、ロサンゼルスは、盆地だから花粉は飛んでいないんだ!!と思い込んでいましたが違いましたね。空気がキレイになった事で、今までに感じる事のなかった自然をロサンゼルス市内でも感じられるくらい、空気がキレイになったんだと実感しています。

 

外出禁止令が解除になり、街の経済が動き始めたらすぐに元通りになり、大気汚染問題に直面んするんでしょうね。

 

 

 

 


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